広島野村謙二郎新監督(43)が、ファンに来季の優勝を誓った。23日にマツダスタジアムで行われたファン感謝デーで、初めて背番号「77」の姿をファンに披露。秋季練習から指揮を執ってきた同監督は、フィナーレのあいさつで「来季の目標は優勝です」と高らかに宣言。そのために選手にはあらためてオフの自己管理徹底を訴えた。

 マツダスタジアムを埋めた3万2000人のカープファンに、野村監督が“公約”を掲げた。

 野村監督

 戦うからには、勝つつもりで、優勝するつもりで戦います。来季の目標は優勝です。必ず優勝します!

 全選手を従えた上での指揮官の力強い言葉に、スタンドからは大きな歓声と拍手がわき起こった。その大歓声が、新生野村カープへの期待の大きさを表していた。野村監督は「今日初めてファンのみなさんに話す機会があった。優勝するというだけではいけない。有言実行が大事です」と、自分に言い聞かせるように話した。

 ブラウン前監督のもと、最近2年間はシーズン終盤までクライマックスシリーズ(CS)進出を争ってきたが、届かなかった。野村監督は就任以来「強いカープ」再建を目指し、目標から選手の意識を変えようと「優勝を狙う」と公言してきた。秋季練習や宮崎・日南での秋季キャンプでは、選手を徹底的に鍛えてきた。前日22日まで、一部の選手以外は全体練習に参加させ、スキのない、先を考えた野球を浸透させるために費やしてきた。

 だからこそ、選手には24日からのオフの過ごし方に注意を促した。指揮官はファン感謝デー終了後、ロッカー室に選手を集めて訓示した。「これからオフになるが、そのオフをどう過ごすのか。プロ野球選手としての自覚を持ってやってくれるように伝えました」。

 指揮官の意図は明白だ。秋季キャンプなどで得た技術や体力を、オフ期間でも継続して鍛えていくことを求めている。「来年2月1日のキャンプインからは、投打で慣らし運転の期間はない」とも明言。オフに気を緩めたり、トレーニングをおろそかにすれば、春季キャンプで出遅れ、レギュラー争いなどの競争からも脱落ピンチとなる。

 選手会長の倉も「秋季キャンプなどで厳しい練習をしたし、それを来春のキャンプにつなげるためにも、オフをどうするかはとても大事なことだと思います」と気を引き締めた。【高垣

 誠】

 [2009年11月24日10時41分

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