来季こそ「てっぺん」に上り詰める!

 楽天のファン感謝祭が23日、Kスタ宮城で行われ、過去最多の1万7626人の観衆が駆けつけた。午前10時から午後4時まで、チャリティーオークションやエキシビションマッチが行われた。イベントの最後に選手会長の岩隈久志投手(28)が「てっぺん取るまで本気で戦います」と、来季の日本一を誓った。

 岩隈監督、先発山崎武など、シーズン中では見られない楽しい場面に、大観衆が沸いた。エキシビションマッチ(5回終了)の5回裏1死満塁。東軍が2-3と1点を追う場面で山崎武が見逃し三振。きわどいコースに審判の嶋基宏がストライクの判定。それに怒った山崎武が、嶋を突き飛ばす。その瞬間「退場!」と16歳上の大先輩に審判嶋が叫び、スタンドは爆笑の渦に包まれた。

 さらに観客を沸かせたのが朝井だった。5回裏2死満塁で登場。クライマックスシリーズ第2ステージ第1戦で、逆転サヨナラ満塁弾を打たれた日本ハム・スレッジ外野手の打撃フォームを真似て打席に立った。電光掲示板にも「朝井」ではなく「スレッジ」の文字。守る西軍の投手は、そのスレッジに劇的本塁打を許した福盛だった。“今回の対戦”では見事に打ち取り「仕返しできて良かった」と冗談交じりに話した。

 最後まで笑いが絶えなかった。駆けつけたファンは終始マナー良くイベントに参加。そんな仙台のファンに岩隈は「短い時間でしたが、楽しい時間を過ごさせていただき、ありがとうございます」と感謝した。そしてファンの期待に応えるべく「来年はてっぺんを取ります」とエースが高らかに宣言した。【三須一紀】

 [2009年11月24日11時35分

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