<中日1-0広島>◇26日◇ナゴヤドーム
中日が8年ぶりの“スミ1勝利”を飾った。1回に森野将彦内野手(31)の犠飛で1点を先制すると、先発中田賢一投手(28)が全体の約7割が変化球というイメージチェンジした投球で7回2/3を無失点と好投した。最後は浅尾、岩瀬につなぐ完封リレーで、わずか3安打ながら02年4月以来の珍しい勝利を記録した。
まるで別人が投げているようだった。中田賢は1回先頭東出への初球に118キロのカーブを投じた。次は119キロのスライダー…。1球目から7球連続して変化球でゲームに入った。150キロ近い剛速球で相手をねじ伏せるスタイルから“暴れ馬”と異名を取る右腕が、完全にイメージチェンジしていた。「きょうは変化球がよく使えました。力で押したい場面もありましたが、変化球で攻めようと思った」。
1回に打線がくれた1点を必死に守った。最大のピンチとなった4回2死満塁、小窪にはスライダーを続けて左飛に打ち取った。「中田=剛速球」というイメージを逆手に取るような変化球主体の攻めで、タイミングを外した。8回2死から一、二塁のピンチを招いたところで降板したものの、今季2勝目を挙げた。
イメチェンを決意したのは試合直前のブルペンだ。直球が制球できないことから、女房役の小山と相談して、変化球主体でいくことを決めた。「新たな、こういう投球もあるんだなと思った。プロに入って1番変化球が多かったんじゃないかな」。全127球中、89球が変化球。剛球1本勝負できた中田賢にとって初めての感覚だった。
前回登板の日本ハム戦(札幌)では4回5失点でKOされた。背水の覚悟で上がったマウンドで結果を出し、広島戦は07年4月以来、じつに3年ぶりの勝利となった。「いつ(2軍に)落とされてもおかしくない状況だった。これを続けないと」。好投したかと思えば、乱調で期待を裏切っていた右腕が新境地を切り開いた。【鈴木忠平】
[2010年6月27日11時37分
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