横浜清水直行投手(35)が、狙い通りのシュートで併殺打を奪った。今キャンプ初のシート打撃に登板。先頭打者に四球を与えたものの、続く渡辺をシュートで遊ゴロ併殺に打ち取った。「せっかく打者と対するので、内側を攻めることがテーマだった。いいボールと悪いボールの差はあったけど、右打者の内側へは投げられたかな。先頭打者への四球はよくないけどね」。打者6人に21球を投げ、無安打1四球。順調な仕上がりを見せた。

 清水は昨年からシュートを多用し始め、今年も自主トレ中に「直球の次にくる球はシュートと考えている」と話していた。尾花高夫監督(53)も「シュートがあると打者も嫌がる」。シート打撃後は村田や一輝をつかまえ、打席内でどう感じたかを聞いた。「シュウ(村田)も、いい感じで滑ってきていると言ってくれた。打者の感覚を聞けるのがシートや紅白戦のメリットですから」。

 昨年はチーム最多の10勝。開幕投手の筆頭候補とみられている。清水も「先発投手はみんなそこ(開幕)を目指してやっている」と狙いを隠さない。苦しい投手陣は、移籍2年目の清水が引っ張っていく。【飯島智則】

 [2011年2月14日8時14分

 紙面から]ソーシャルブックマーク