東日本大震災で損傷を受けた楽天の本拠地Kスタ宮城の修復工事が18日、始まった。小型クレーンを積んだトラック3台、とび職人など作業員7人が到着。鉄筋パイプによる足場の準備を行った。県内業者も地震による津波の被害を受けたため、比較的被害が小さかった山形の業者だった。自らも楽天ファンという作業員は、雪道を越え仙台までハンドルを握った。「私たちも早く、ここで野球が出来るようになって欲しいです」と意気込んだ。

 「みんなの球場」復活の第1歩だ。地震直後、Kスタ宮城を、いろいろな人たちが訪れていた。球場の清掃を請け負う業者の女性。球団事務所を管理する電気屋さん。05年の楽天創立時、旧宮城球場の大改修にかかわった職人さん。彼らも被災しながら、球場のことをわが家のように心配し足を運んだ。球場関係者は「多くのみなさんのために早く直したい。いや、直しますよ」と決意を口にした。

 週明けには、工事に要する期間の見通しが立つもよう。球場脇を歩いていた男性ファンは「早く東北を盛り上げてほしい」と切に願っていた。【古川真弥】