<巨人2-1西武>◇18日◇東京ドーム
巨人の頼もしい選手会長だ。先発内海哲也投手(29)が1失点完投で7連勝。両リーグトップの9勝目(1敗)をマークした。5回に長野の7号先制ソロと自身の適時内野安打で2点を挙げて、逃げ切った。連敗を3で止めたが、借金はまだ5。難敵涌井からの白星で、今度こそ浮上のきっかけにする。
エースの包容力や~。チームのミスをカバーする。だから内海は勝てる。2回、記録には残らなかったがラミレスの守備のミスもあり2死三塁。だが7番熊代を空振り三振で、ピンチを脱した。8回、ライアルの失策で2死一塁。2番栗山を初球スライダーで簡単に二ゴロに仕留めた。「エラーはつきものだし、ピッチャーがカバーするのが仕事。抑えればチームものっていける」。チームメートへ思いやりがゲームを支配した。
思いやりは自分の体にも向けた。今季から導入し、白星の原動力にもなっているフォーク。交流戦から球数も増え、制球の精度も上がってきたが、登板2日前の16日のブルペンでは封印した。「ちょっと張りもあったし、肘に負担がかかるから」と、握力の必要なフォークではなく、チェンジアップで調整。体の状態を考慮した上での判断だった。1年間「先発」として戦うことが最低限の目標。だからこそ、あえて投げなかった。先を見据えたことが、この日の完投につながった。
打でも魅せた。5回2死三塁から涌井の右足を直撃する強襲安打。7回にも2死から遊撃内野安打で全力疾走。終盤、次のイニングの投球に集中するため、打撃が消極的になる場面でも関係なかった。「1点でも多く欲しかったので」。そんな中での127球の熱投は「しんどかったです。ほんとにしんどかった」と、正直な気持ちを表現した。
相手は球界を代表するエース涌井に加え、3連敗中のチーム状況だった。選手会長の責任も背にマウンドに上がったが、「無心で投げられました」と、無我夢中だった。原監督も「最後の最後まで点をやらないという、非常に強い集中力と執念のピッチングで良かったと思いますね」とねぎらった。これで5月6日以降、7戦7勝。20勝も夢ではないが「去年それを言って11勝だったんで、今年は封印します」と笑った。1つ1つの積み重ね。8年目の左腕は決しておごることはない。【斎藤庸裕】



