<楽天4-1日本ハム>◇10日◇Kスタ宮城

 あの夏がよみがえった。楽天田中将大投手(22)と日本ハム斎藤佑樹投手(23)のプロ初の先発対決が実現。06年夏の甲子園決勝で引き分け再試合を演じた2人の“再戦”に、Kスタ宮城は2万人超の満員となった。▼明治神宮大会高校の部準決勝(05年11月14日、神宮)

 駒大苫小牧・田中は0-3で迎えた4回1死二塁から2番手で登板した。9回まで打者19人に被安打2、5者連続を含む13奪三振の圧巻の内容で無失点に抑え、逆転勝利に導いた。早実・斎藤は自己最速の142キロをマークしたが終盤につかまり、完投負け。▼全国高校野球選手権決勝(06年8月20日、甲子園)

 壮絶な投手戦は1-1で両校譲らず、延長15回引き分けで37年ぶりの決勝再試合となった。3連投の斎藤は178球、7安打16奪三振の完投。夏3連覇を目指す駒大苫小牧の田中は3回途中から登板し、12回2/3を7安打10奪三振、165球の力投だった。▼全国高校野球選手権決勝再試合(06年8月21日、甲子園)

 前日に引き続き先発した斎藤は6安打13奪三振で3失点完投勝利。早実初優勝に大きく貢献した。斎藤は今大会7試合に登板し、史上最多となる通算69イニングを投げた。田中は1回途中から登板し、7回1/3を投げ、4安打4奪三振も3失点で涙をのんだ。▼兵庫国体高校野球硬式決勝(06年10月4日、高砂市野球場)

 甲子園の再戦はまたしても斎藤に軍配が上がった。斎藤は9安打6奪三振の完封勝利。高校野球最後の試合を優勝で飾った。4回の唯一の得点も斎藤の適時打だった。田中も4安打1失点で完投。9奪三振と力投したが、最少失点に泣いた。