巨人渡辺恒雄球団会長(85)が29日、都内ホテルで13年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)参加に関して、日本の徹底抗戦を主張した。主催者側との交渉が難航する状況に「日本の選手会の言うことも一理ある。最初から妥協したらダメだ」と強気の姿勢で臨むべきと強調。「なんでいちいちメジャーに屈服しなきゃならんのか」と不出場も辞さない構えを支持した。

 たまっていた鬱憤(うっぷん)は米国との決別にまで話を及ぼした。「MLBとけんかしてもやめるならやめて、ダメならダメで、日本で独自の野球やるよ。それでアジア野球な。中、韓、日、台でやればいいんだよ。オーストラリア入れてもいい」とWBCからの独立にまで言及。「俺は日米同盟堅持派だ。しかしプロ野球の世界では、もうアメリカ帝国主義はいいかげんにしろと言いたいね」と米国の姿勢を切り捨てた。

 さらに「ダメならダメでいい。ダメなときは俺の言うように統一球やめろって。圧縮バットと古いボールを復活して、プロ野球は空中戦だ」とかねての持論も展開。「こうなれば今下向きになっているプロ野球が上向きになるよ。日本の野球が隆盛になれば、台湾、中国、韓国はついてくる」とも続け、最後にまた「MLBはふざけてる」と言い残して車に乗り込んだ。