プロ野球実行委員会が9日都内で開かれ、TBSホールディングス(HD)が日本野球機構(NPB)に申請した「株主異動に関する申請書」が受理された。DeNA社への横浜球団譲渡が初めて実行委員会の議題に挙がり、今日10日に非公開のヒアリングを行うことも決まった。

 ヒアリングにはDeNA社の春田真会長(42)、守安功社長(38)を含む7人が出席。TBSHDも同席する。実行委員会側は横浜を含めた12球団が出席し、財務状況や球団の継続保有の意思などを確認する方針。04年に楽天とライブドアが新規参入申請した際には、審査小委員会を設置したが、今回は12球団で審査する。楽天井上オーナー代行は「12球団が一緒に聞いた方が手続きが早いから」と、12月1日のオーナー会議に間に合わせたい考えを示唆した。

 04年にダイエーからソフトバンクに球団譲渡された際のヒアリングは一部公開されたが、今回は非公開となった。NPB下田事務局長は「04年はストという悲しい出来事があり選手会から透明性のある審査を要請された。今回は選手会の要請がなかったから」と説明した。

 今後は外部機関にDeNA社の財務調査を依頼し、その結果とヒアリングの内容を踏まえて11月中旬に臨時実行委員会を招集する。さらに12月1日のオーナー会議直前に臨時実行委員会を開き、参入へ向けた最終的な結論を出す。そこでの決議方法などは話し合われなかった。

 野球協約では球団譲渡の前年11月30日までに実行委員会とオーナー会議の承認が必要とされているが、オーナー会議が12月1日に行われるため特例措置として12月31日まで期限延期することも決まった。