阪神中谷将大捕手(18)が「4番サード」で1軍デビューする可能性が浮上した。13日、オリックスと高知・安芸で18日に練習試合を行うことが決定。未来の主軸候補は、スタメン出場が確定した。2年目ながら、パンチ力を秘めた打棒で、赤丸急上昇中。来季開幕1軍に向け、実戦に強いところを見せつける。

 チームはこの日、NPBにも申請を行い、18日にオリックスと練習試合を行うことが決まった。1軍初体験中の中谷に、早くも「デビュー戦」の舞台が整った。片岡打撃コーチは打順について「考えていない」と話したが、スタメン出場が決定。「将来的にはそうやって(クリーンアップを)打てる選手にしたい」と話すように、期待を込めて「4番サード」で出場する可能性も出てきた。

 中谷

 良い結果を出そうというより、練習の成果を出したい。その中で、アピールが出来ればいいです。試合を想定した練習をしているので、それがつながればいいです。

 緊張よりも、実戦で試せる楽しみの方が上回っている。近い未来に向け、土台作りにも精を出す。全体メニューを終えると、三塁手として特守を敢行した。15時から1時間超の間に、180本のノックを受け基本動作を繰り返した。

 特守開始直後に、和田監督が駆けつけたのは、期待の大きさの表れ。監督の専門分野である内野守備ということもあり、直接指導も受けた。体の左前で捕球する意識を持つため、転がされたゴロを左足のスパイクの裏で止める練習を繰り返した。

 中谷

 全然、まだまだです。ボールを(体の)右で捕っているので、左で捕るイメージということでした。(監督に)アドバイスをもらっているので、素直に取り入れたい。

 野手挑戦も、持ち前の打撃を最大限に生かすため。この日のフリー打撃でも、110スイングで11本の柵越えをマークした。第3クールに入っても勢いは衰えない。右足に体重を乗せるため、左足を上げる時間が長くなるなど、日々変化と成長を遂げている。実戦の舞台で、成長の跡を確認する。【鎌田真一郎】

 ◆中谷将大(なかたに・まさひろ)1993年(平5)1月5日、福岡・小郡市生まれ。福岡工大城東では1年夏から外野手としてベンチ入り、同秋から4番。2年秋から捕手。高校通算20本塁打。10年ドラフト3位で阪神入団。今季成績は2軍戦21試合で打率2割6分1厘、4打点。184センチ、85キロ。右投げ右打ち。