巨人が、来季の新外国人としてフィリーズ傘下3Aのスコット・マシーソン投手(27)の獲得を目指し、交渉が最終局面に進んでいることが21日、分かった。同投手はメジャーで先発も経験し、3Aでは抑えも任されるマルチな投手。巨人では、今季の守護神だった久保裕也投手(31)がこの日、股関節の手術を受けており、来季の守護神候補を複数用意しておきたいところ。昨季3A26セーブの実績を誇る右腕に、念願のストッパー候補としての期待がかかる。

 巨人に、ようやく明るい話題がやってきた。待望の新ストッパーが誕生する可能性が高まった。フィリーズ3Aの守護神、最速97マイル(約156キロ)の右腕マシーソンが、日本行きを決意したようだ。関係者は「交渉は、あと1週間くらい」と話し、契約交渉が大詰めなことを示唆した。日本の他球団でも「巨人にやられた。あれはいい投手なんだよ」と、獲得レースに敗戦したことを認める声が続出している。

 ストッパーの獲得は待望というよりも、悲願だった。昨季、抑えが課題と分かっていながら、獲得したのはアルバラデホ。だが、開幕してから早々に抑え失格の烙印(らくいん)を押された。育成出身のロメロが代役を務めたが、走者を置くとストライクが入らなくなるという、致命的な欠点が直らなかった。ロメロは来年も育成途中として契約する見込みだが、本格的な外国人リリーバーの獲得は、チームにとって大きな課題だった。その候補としての期待が、マシーソンに集まる。

 06年のWBCにはカナダ代表として出場している。予選リーグでは、大番狂わせとして話題となった米国戦の勝利に貢献した。チェンジアップとスライダーのコンビネーションもよく、今季の3Aでは82回1/3に登板し83奪三振と、1イニングに1つ以上の三振を奪っており、抑えの条件を満たしているといえる。

 18日に解任された清武前GMは「巷間(こうかん)言われている『巨人軍の補強失敗』という評価」と話し、自身の補強を自虐的に表現していたが、今回からは「清武補強」という負の連鎖から決別し、原沢新GMの獲得する外国人1号となる見込み。球団としても、是が非でも成功したいところ。原監督ら現場の首脳陣も、国内他球団から移籍した外国人ではなく、海外から直接獲得した選手に「どうにか成功してもらいたい」と、話しているという。補強の責任者が誰であろうとも、新外国人投手が、チームの貴重な戦力となることが望まれる。

 ◆スコット・マシーソン

 1984年2月27日、カナダのバンクーバー生まれ。02年ドラフト17巡目でフィリーズ入り。05年に世界選抜の一員でオールスター前哨戦の「フューチャーズ・ゲーム」に出場。06年は開幕前にWBCに出場し、メジャーにも初昇格。ただオフに右肘再建術(トミー・ジョン手術)を受け、08年にも2度目の同手術で再起が危ぶまれたが昨季、4年ぶりの昇格を果たした。メジャー通算は15試合(8先発)に登板し1勝4敗、防御率6・75。高校時代は野球の他にもアイスホッケー、陸上、クロスカントリーでも非凡な才能をみせた。趣味は釣り。191センチ、104キロ。右投げ右打ち。