日本ハムが、今季のプロスポーツ・シーンで話題をさらった「キヨタケ」の招聘(しょうへい)を検討していることが29日、分かった。ターゲットは内紛騒動で物議を醸した巨人前GMの清武英利氏(61)ではなく、サッカー界の同姓の新星。日本ハム本社がスポンサーの1つであるC大阪のMF清武弘嗣(22)と来年1月のイベントで、コラボレートする可能性が浮上した。

 再出発を図る来季へ向けて「キヨタケ」に、触手を伸ばすことになった。電撃接触を狙うXデーは来年1月21日。本社の年頭の一大イベントである「商品展示会」が大阪で開催される。例年、東京開催の会場は日本ハム、大阪開催の会場はC大阪の選手がゲスト出演してきたが、今年は日本ハムの選手も大阪会場へ登場予定と趣向を変えることが内定した。

 熱烈オファーを出すプランを練っている。日本ハム球団関係者は「清武選手らが来てくれれば盛り上がるし、うちの若い選手たちも刺激を受ける」と切望した。清武はロンドン五輪出場権獲得を目指すU-22(22歳以下)日本代表の中心選手。A代表としても8月10日韓国戦で2アシストの衝撃デビューで勝利に貢献し、シンデレラボーイになった。その舞台が札幌ドームという数奇な縁も、追い風になりそうだ。

 来季は栗山新監督を迎え、若返りを目指す日本ハム選手には、異競技のトップ選手との触れ合いは貴重な機会。ただ清武も多忙が見込まれるため、球団関係者は「うちの要望だけでC大阪に無理は言えない。サッカー界のイベント出演の規定もある」と“法令順守”で可能性を探っていく。もちろん内紛のない共闘路線で、1日限りの“日本ハム清武”の合体を目指す。【高山通史】