番長が愛馬に負けじと、“先発レース”を引っ張る。DeNA三浦大輔投手(39)が14日、厚木市内での自主トレを公開。新年早々の5日に2勝目を挙げた所有馬リーゼントブルースに大きな刺激を受け「とにかく優勝したい。リーゼントブルースのような活躍をしたい」と“馬車馬”の働きでチームを勝利に導くことを誓った。

 現役プロ野球選手として初の個人馬主となって迎えた昨季、多くのことにあらためて気付かされた。競走馬のトレーニングは先発投手と同じ1週間単位。レースの3、4日前に追い切りと呼ばれる調教を行って追い込み、運動量を減らしながら本番に備える。その姿は自身の調整に重なった。「追い切りが自分にとってはブルペン。常に高いテンションでいることは難しいし、1年間戦うためにメリハリの重要性を再認識した」と力説する。

 1回のレースに出走するために、調教師や騎手など多くの人の支えがあることが、自分の身の回りとダブった。「ブルペン捕手やトレーナー、投手コーチ、いろんな人がサポートしてくれるから、マウンドに立てる。(競馬と)共通するところがたくさんある」と感謝を口にした。

 今年でプロ22年目。もう若手の台頭は待たない。「『若手が出てこないと』と、言われ続けてきて、去年も出てこなかった。だから俺がやります。いい思いできるように先頭で引っ張っていきます」と言い切った。リーゼントブルースは先行馬。5日のレースも逃げ切り勝ちだった。今季の三浦は愛馬と同じく、先発陣の先頭に立って、優勝というゴール板目指して引っ張っていく。【佐竹実】

 ◆リーゼントブルースの勝利

 今月5日、京都競馬場の4Rで2勝目を挙げた。松岡騎手が騎乗し16頭立ての2番人気だったリーゼントブルースは好スタートを決め先頭へ。2着へ1/2馬身差をつけ、ダート1800メートルを逃げ切った。初勝利は昨年6月10日、東京競馬場3Rの未勝利戦。この時も先手を奪い、3コーナー手前で1度先頭を譲ったが直線で再び抜け出しゴール。8戦目で初勝利。