中継ぎサバイバル、ついに開始!

 阪神中西投手コーチが、4年目岩本輝投手(21)の中継ぎ転向を決断した。沖縄・宜野座では先発ローテ、捕手、三塁と各ポジションでのバトルが繰り広げられたが、岩本の配置転換を機に、中継ぎ争奪戦が一気に過熱する。先発争いの裏で2つ目のゴングが鳴った。

 岩本は22日の広島とのオープン戦で3番手として9回に登板。1安打2四球で1点を失ったものの、中西コーチが「適性があるところを見せてくれた」と話すなど内容についての評価は高い。同コーチは岩本の起用法について「リリーフをさせることになる。(先発との)両にらみはないな。ロング(リリーフ)もできる」と明言。ピンチでも表情を変えず投げ抜く気持ちの強さに、白羽の矢が立った。3月1日のロッテとの練習試合(安芸)から始まる高知遠征で、金田、鶴、玉置、山本と中継ぎ要員としてアピールの時を待つ。

 「実際のゲームのように調整してくれと言ってある」と中西コーチ。25日韓国・LG戦の山本のように、無死満塁など緊迫した場面での登板も当然ある。開幕を1カ月後に控え、いよいよ生き残りをかけての争いに突入する。

 ここ2年で計97試合に登板した筒井も、今後の先発での内容次第で、中継ぎ再転向する可能性がある。今日28日からは実績十分の安藤、加藤が1軍に合流する。安藤は先発も見据えて調整を続けているが、いずれにせよ、若手、中堅選手には1度の失敗が命取りになる。開幕ベンチをつかむのは誰なのか。緊迫の1カ月が幕を開ける。【松本航】