<ロッテ4-2オリックス>◇28日◇QVCマリン

 今季限りで引退するロッテ里崎智也捕手(38)は「16年間、やりきった。最後まで里崎らしく終われたんじゃないかと思う」と笑顔で締めくくった。SMAPの「ありがとう」をファンとともに熱唱。「最高のステージだった。みんなもやればいい」と勧めた。歌って終わる。過去にない引退試合になった。

 「ロッテの選手は、ただ野球をやっているだけでは有名になれない」。それに気が付いてから、野球以外のファンサービスにも取り組んできた。だから愛された。野外ステージには約5500人が駆けつけ、球場内では約1万2000人が残って里崎のライブを見届けた。

 この日は、プロ初の1番で先発出場も2三振に終わった。引退セレモニーでは「今日、プロ野球選手を卒業します」とアイドルのように宣言した。歌って踊るプロ野球選手。その個性的な野球人生に幕を下ろした。