今年の1字は「一」-。オリックス糸井嘉男外野手(33)が7日、静岡・浜松市内で阪神今成、ソフトバンク柳田らとの自主トレを公開した。主将を務める今季の目標を表す1字を「一」に設定。「みんなで一緒になって、頂点を目指します」と“イチずくめ”の誓いを立てた。昨年末にはヤンキースFAのイチロー外野手(41)と合同トレを行ったことも明かした。

 右肩上がりの1文字に、新キャプテンは決意を込めた。15年の目標は「一」。色紙に力強く書いた糸井は「みんなで一緒になって、頂点を目指します。すごく補強して、一番(優勝)しか許してもらえない。優勝し、自分も何かで一番を取りたい」。チームが1つになる「一」、昨年届かなかった「1位」、個人でもタイトルを目指す。

 和の大切さは移籍2年目の昨年、オリックスでも経験した。ソフトバンクに離されそうになるたび当時の坂口主将を軸に選手が集まった。「負けがこんでいるときとか試合後にみんなを集めて1人1人意見を言い合ったり、そういうことでチームが1つになった。こういうのっていいなと思った」。一体感の高まりを感じた。

 新加入した中島とはすでに会食し「助けてくれると言ってました」と共闘の約束も取り付けた。主将の理想像とする日本ハム稲葉篤紀スポーツ・コミュニティー・オフィサーにも「話を聞いてみたいと思っています」と準備も重ねる。

 さらに不可欠なのは、超人糸井が今季も超人であること。昨年末まで両膝の治療に専念。「個人的にはトリプルスリーを目標にします。本塁打をバーンと増やしたい」と昨季19本で唯一クリアできなかった本塁打の量産を狙う。6~15日の予定で組んだ浜松トレ2日目のこの日も、午前中はノックやダッシュ、午後は打撃練習で約6時間しっかり動いた。自主トレでも一体感を確かめるように、最後は参加選手9人のラインダンスで締めくくった。【堀まどか】