<首都大学野球:東海大2-0筑波大>◇第1週初日◇15日◇平塚球場

 昨秋王者の東海大が、前エースの157キロ右腕、菅野智之投手(22=東海大相模)の見守る前で筑波大に先勝した。5年目の今年も大学に籍を残す菅野は、スタンドで観戦した。ともに今秋ドラフト候補の伏見寅威(とらい)捕手(4年=東海大四)が2安打するなど、後輩の活躍を刺激とした。

 大学5年目を迎えた菅野はスーツ姿で球場に現れた。開幕戦のマウンドを初めてグラウンド外から見る。「自分が投げてるような気になりますね。オープン戦からずっと試合を見てて『もっと考えて投げたら去年もいい投球ができたのに』と思います」。公式戦には出場できないが、客観的に分析する目を養った。

 日本ハムの入団交渉期限は3月31日に終了。1日から再びドラフト候補となった。「年明けから切り替えてやってるので」と心中は穏やか。視察した巨人長谷川担当スカウトは「球団からはそのへん(指名)のブレはないと言われている」と、昨年に引き続き1位指名の方針を示唆した。

 キャンプから走り込みを続け、投げ込みの強化トレーニングを実施。後輩のため週1、2回はシート打撃に登板する。この日は昨年ともに「ビッグ3」と呼ばれたロッテ藤岡、広島野村も先発。「野村には初勝利の時メールしました。藤岡は12~13勝しそう」と笑う姿からは、焦りは感じられない。【鎌田良美】