巨人の「7」が異例のデビューを飾った。ドラフト1位の長野久義外野手(ホンダ=24)が23日、東京ドームでのファンフェスタに他の新人と参加。新入団選手発表でユニホーム姿を披露するはずが、先にSMAP中居率いる芸能人チームとの野球対決に飛び入り参加。少年野球世界大会の経験もあるKAT-TUN亀梨から代打で四球を選び、早くもファンの声援を受けた。

 ギャグありの野球対決でも、一途に仕事をした。ボールを見極めた。代走を送られベンチに戻ると帽子を取り、新しい仲間1人1人に頭を下げた。「5分前に阿部さんから『行くぞ』と言われて。大歓声がうれしかった」と主将の粋な計らいに感謝した。日大4年の06年、日本ハムからドラフト指名されて巨人入りはかなわなかった。「緊張もしたし、感動もしました」と4年越しの巨人愛を実感した。

 “打ち出の小づち”で挑む。今年の都市対抗首位打者は、社会人時と同じバットを注文。ミズノの担当者が「プロで使用する人は少ない」という先端を大きくくりぬいたもので、ヘッドが抜けやすい。スタイルを貫く長野は「外野は層が厚い。開幕から出られるように」と意気込んだ。この日、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で合意(金額は推定)。名実とも「巨人長野」が歩き出した。【古川真弥】