米プロレスWWEによる年間最大の祭典レッスルマニア40大会が間近に迫った。4月6、7日(日本時間7、8日)の2日間、米ペンシルベニア州フィラデルフィアのリンカーン・フィナンシャルフィールドで開催される。日本勢ではWWE女子王者イヨ・スカイがユニット「ダメージCTRL(コントロール)」でかつて盟友だったベイリーの挑戦を受けることが決定している。

絶好調をキープしている王者スカイは22日(同23日)のスマックダウン大会でナオミとのシングル戦で快勝した。仲間のWWE女子タッグ王者アスカ、カイリ・セイン、ダコタ・カのセコンド陣による“アシスト”も受け、最後は得意技ムーンサルト(月面水爆)で仕留めてフォール勝ちを収めた。試合前のバックステージでは、ベイリーも捕まえてボコボコに殴る“暴走”もみせ、リング内外でヒール女王らしく「イヨの時代」を誇示している。

スカイだけではない。2週間前、足を負傷したと米メディアに報道されていたアスカも約1週間の休養を経て22日のスマックダウン大会からリング復帰。レッスルマニア40大会でWWE女子タッグ王座の防衛戦が組まれる可能性が残されている。アスカ、セインによる日本女子勢コンビ「カブキ・ウォリアーズ」は米国でも大きな人気がある。WWE女子タッグ王座戦が決まれば、20年4月のレッスルマニア36大会以来。前回は惜しくも防衛を逃したこともあり、4年ぶりとなるレッスルマニアでの防衛戦実現が期待される。

男子も注目カードが満載だ。第1日にハリウッド俳優ドゥエイン・ジョンソンとしても有名なザ・ロックが親戚となるWWEヘビー級、ユニバーサル統一王者ローマン・レインズとコンビを結成。WWE世界ヘビー級王者セス・ロリンズ、今年1月の男子ロイヤルランブル制覇で統一王座挑戦権を得ているコーディ・ローデス組とのタッグ戦に臨む。メインイベント最有力の同カードの勝敗が第2日に大きな影響を及ぼす。

ロック、レインズ組が勝利した場合、第2日に組まれた王者レインズ-挑戦者ローデスの統一王座戦はブラッドライン(反則あり)ルールとなる。一方、負けた場合はロック、レインズ所属のユニット「ザ・ブラッドライン」のメンバー(ジミー・ウーソ、ソロ・シコア、ポール・ヘイマン)はセコンドから排除される。

米メディアによると、WWEはレッスルマニア40大会のため、追加カードを組む計画を進めているという。「キング・オブ・ストロングスタイル」中邑真輔、元24/7王者戸澤陽らの試合出場も期待したいところ。レッスルマニアまでの約2週間。年に1度の祭典を見据え、ロウ大会、スマックダウン大会でまだ一波乱ありそうだ。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)

<レッスルマニア40大会主要カード(3月25日現在)>

★タッグマッチ=ザ・ロック、ローマン・レインズ組-セス・ロリンズ、コーディ・ローデス組

★WWEヘビー級、ユニバーサル統一王座戦=統一王者レインズ-挑戦者ローデス

★WWE世界ヘビー級王座戦=王者セス・ロリンズ-挑戦者ドリュー・マッキンタイア

★WWE女子王座戦=王者イヨ・スカイ-挑戦者ベイリー

★WWE女子世界王座戦=王者リア・リプリー-挑戦者ベッキー・リンチ

★WWEインターコンチネンタル王座戦=王者グンター-挑戦者サミ・ゼイン

★3WAY形式WWE・US王座戦=王者ローガン・ポール-挑戦者ランディ・オートン-挑戦者ケビン・オーエンズ

★6WAYラダー(はしご)形式WWEタッグ王座戦=王者フィン・ベイラー、ダミアン・プリースト組-挑戦者トマソ・チャンパ、ジョニー・ガルガノ組、コフィ・キングストン、エグザビア・ウッズ組、R・トゥルース、ザ・ミズ組+残り2組

4月のレッスルマニア40でコーディ・ローデス(右)の挑戦を受けるWWEヘビー級、ユニバーサル統一王者ローマン・レインズ(WWE公式インスタグラムから)
4月のレッスルマニア40でコーディ・ローデス(右)の挑戦を受けるWWEヘビー級、ユニバーサル統一王者ローマン・レインズ(WWE公式インスタグラムから)