3月2日のWBC世界バンタム級タイトル戦の前座で世界を目指す2人も、28日の都内での調印式と記者会見に出席した。

 セミファイナルに登場する日本スーパーフェザー級王者尾川堅一(29=帝拳)は杉田聖(27=奈良)と4度目の防衛戦。昨年4月の初防衛戦で9回KOした相手に「当たり前のようにKOしてアピールしたい。前半で決めて、次のステップへ進みたい」と自信満々。自らは前列の山中を見下ろす後列に座った。「世界戦の行事でいい経験もできた。次は前の列でいろいろやりたい」と、予行演習で世界への意気込みは一層高まっていた。

 IBF世界スーパーバンタム級3位の岩佐亮佑(27=セレス)は、グレン・メデュラ(21=フィリピン)と世界前哨戦の8回戦となる。指名挑戦が決まっている同級王者小国以載(角海老宝石)の左手負傷のために調整試合を挟んだ。「試合勘をなくさないためにも大事。1発ももらわずに、完璧に勝って相手を倒して、次へアピールしたい」と抱負。若手のファイター相手に「仮想小国にはならないが、逆によかった」と、夏の日本人対決を見据えての試合になる。