<新日本:ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア>6日◇東京・後楽園ホール◇9試合◇1900人

 IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(24)が20代での戴冠に最後の望みをつなぐ内藤哲也(29)の夢を絶ちきった。オカダは16日の大阪大会で、前王者・棚橋弘至(35)の挑戦を受ける。だが、22日に30歳の誕生日を迎える内藤が「大阪では俺が挑戦する。絶対に諦めない」と執拗(しつよう)にアピール。前日5日の埼玉・春日部大会で、棚橋が「前哨戦の中で、内藤がオカダから直接フォールを奪えば」という条件付きで、挑戦者決定戦をやってもいいと受諾していた。

 この日、オカダは中邑真輔(32)石井智宏(36)YOSHI-HASHI(30)と組み、棚橋、内藤、後藤洋央紀(32)タマ・トンガ組と対戦。墓石式脳天くい打ちから必殺のレインメーカー(短距離式ラリアット)で内藤にとどめを刺し、16分37秒に片エビ固めで破った。

 これで、内藤の挑戦の可能性は消滅。オカダは「棚橋、次期挑戦者なら実力で黙らせろよ」と格の違いを強調。内藤はノーコメントで引き上げたが、棚橋は「プロレスは残酷だ。ただ、今回の挑戦をめぐる内藤の姿勢。向かっていく中での失敗。それは、何もしない失敗と全然違う。だから、俺は内藤のことを嫌いになれない。そういう思いも全部振り切って、俺は大阪に行きます」と話した。