【米ハワイ9日(日本時間10日)=田口潤】石井慧(23=アイダッシュ)が今春にも米国で再起戦を行う可能性が出てきた。現地で石井を指導するハワイ・マーシャルアーツ・センターの嶋西晴臣トレーナー(50)が明かした。戦極での復帰戦が7月以降にずれ込む可能性が高いことから「本人が夏までに米国本土で試合をしたいと話している」(同トレーナー)という。

 昨年大みそかのプロデビュー戦では、経験不足を露呈して吉田秀彦戦に完敗しただけに、できるだけ多くの試合を積みたいようだ。もともとはUFC参戦を希望するなど、米国志向は強かった。

 年明けの「ハワイごもり」から1カ月。6日(同7日)にはハワイ入りした親交のある元横綱朝青龍関と飲んだことで話題になったが、普段は格闘技漬けの日々。週6日、1日約6時間の猛練習に明け暮れているという。ジムは、住居のあるワイキキから約50キロのワヒアラ。静かな町にたたずむジムは「虎の穴」の雰囲気があった。石井本人は練習に集中するため、取材には応じなかった。本人の代わりに嶋西トレーナーは「柔術から立ち技まで総合的に鍛えている。再起への思いは強く、上達も早い」と現状を説明した。