<プロボクシング:WBC女子世界ライトフライ級タイトルマッチ10回戦>◇11月30日◇東京・後楽園ホール◇1500人

 王者の富樫直美(36=ワタナベ)が、日本人最多防衛記録を更新する7度目の防衛に成功した。同級10位孫抄弄(24=韓国)に判定3-0で快勝。ダウンこそ奪えなかったが、序盤から右フックとボディーブローを決めて優勢に戦った。

 何度防衛回数を重ねても、満足できなかった。富樫は「気持ちよく勝ちたかったけれど、まだまだ」と1度もダウンを奪えなかったことを悔しがった。低い重心で距離を詰める相手に、左右のフックとボディーブローを決めた。中盤以降はサイドステップから、強化したアッパーを繰り出すなど安定した戦いで大差判定勝ち。それでも「年齢的にこれからは数多く試合をこなせない。大きな舞台で戦いたい」という目標がある。

 陣営は富樫の意向を踏まえ、来年中にWBA・WBO同級王者ジェシカ・ポップ(アルゼンチン)との王座統一戦を含め、海外でのビッグマッチを検討中。メキシコのプロモーターと契約して本格的に海外進出する可能性もある。この日、自伝の著書「走れ!助産師ボクサー」(NTT出版)も発売するなど人気、知名度が高まっている富樫。「女子ボクシングを目指す若い人たちのためにも頑張りたい」。あらためてベルトの重みを感じ、誓った。【山下健二郎】