プロボクシング世界4階級制覇王者でWBC世界バンタム級4位の井岡一翔(37=志成)が、日本男子未到の5階級制覇でさらなる歴史を切り開く。初防衛を目指すWBC同級王者の井上拓真(30=大橋)への挑戦(5月2日、東京ドーム)を2日後に控えた4月30日、都内での公式会見で万全の準備を強調。「この先の景色を見るために勝つ」と偉業達成後の野心も口にした。

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37歳の今も井岡の野心と向上心は燃え盛っていた。「この挑戦はとても大きな意味を持つ。日々、自分自身と戦って、強い気持ちでやってきた。このチャンスを必ずつかみ取って、5階級制覇した姿を見せる」。その日本男子初の偉業挑戦の舞台が東京ドーム。過酷な練習も「幸せを感じながら」取り組めたという。

バンタム級は最初に世界王座を獲得したミニマム級より約6キロも重い。昨年12月の転向初戦で世界ランカーのオルドスゴイッティ(ベネズエラ)に4回KO勝利した後も、フィジカルを重点的に鍛えてきた。「一度バンタム級で戦った経験を生かしながら調整してきた」。体力とパワーにも自信をつけた。

09年4月にデビューして丸17年。11年2月に世界王座を獲得してから15年。トレーナーのサラス氏は「15年間ともに歩んできた。世界トップで戦い続けた15年のすべての時間が、5月2日に向けてのものだった。歴史をつくるため最高の試合ができる」。7歳年下の王者に、キャリアの違いを見せつけるつもりだ。

井上拓戦決定以来「ボクシング人生の集大成」と井岡は決意を口にしてきた。試合では「ボクシングの素晴らしさ、日本人の魂と挑戦することの大切さを証明したい」と、常に上を向いてチャレンジしてきた生き様をリングに刻む決意。「この先の景色を見るためにも必ず勝利したい」。偉業を達成して、さらに先へと道を切り開くつもりだ。【首藤正徳】