WBC女子世界アトム級7位の宮尾綾香(28=大橋)が、「八重樫の雪辱」を期して世界王座奪取を狙う。9月16日に大阪千里中央よみうり文化ホールで行われるWBA女子ダブル世界戦で、ライトミニマム級王者・安藤麻里(24=フチュール)に挑戦することが26日、発表された。日本ボクシングコミッション(JBC)の女子部門認可後初の世界挑戦となる宮尾は「八重樫さんと同じ、大橋ジムの看板を背負う。ベルトを持って帰りたい」と誓った。

 20日の団体王座統一戦で激闘の末、WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔に判定で敗れた前WBA同級王者・八重樫東と同門。「頑張れよと気軽に声をかけていただいた」という。ビジュアル系女子ボクサーだが、横浜市内のプール施設で子どもたちを指導しながらジムワークをこなす頑張り屋。大橋会長も「ガッツと瞬発力は八重樫に近いところがある」と期待を寄せる。当日は八重樫もセコンドにつく予定で、統一戦と同じ敵地・大阪に乗り込んで大一番に挑む。

 ◆宮尾綾香(みやお・あやか)1983年(昭58)8月29日、長野県千曲市生まれ。信州短大卒業後にボクシングを始め、04年7月に実戦デビュー。06年4月に日本ミニフライ級王座決定戦出場も4回TKO負け。JBC認可前の07年4月にタイ刑務所で、WBC世界ライトフライ級王座決定戦に出場も判定負け。今年2月に秋田屋まさえを下し、WBA世界ライトミニマム級王座挑戦権を獲得。153センチの右ボクサーファイター。