柔道の北京五輪金メダリストで総合格闘家の石井慧(27)が17日、将来の目標として東京都知事選出馬の仰天プランを明かした。23日に両国国技館で開催のIGF2でミルコ・クロコップ戦に備えて帰国。IGF王座の初防衛戦への会見から、重大発言が飛び出した。

 発端は歌手の林明日香夫人が、来年2月に第1子出産予定の報告だった。「来年の2月まで頑張って試合してお金をためたいんです」と語った後「実は投資に失敗しまして…」と切り出した。「馬と自転車とボートなんですが、人にだまされまして。将来の東京都知事選出馬の資金にしようと思っていたんですが」と、明かした。

 格闘家のキャリアを終えた先に都知事という夢を見据えた。巨大な都市を自分の手で動かしたいと思うようになったと言い、2月の都知事選にも注目し「目指す知事は猪瀬直樹都知事」と、理想像を口にした。

 まずは、23日のクロコップ戦のため、2カ月間、オランダで特訓した。「シミュレーションはできている。ほかの日本人のようにはならない」。過去日本人に負けなしの相手にも、石井は自信を漂わせた。【桝田朗】<過去の石井語録>

 ◆北京五輪で金メダル獲得直後(08年8月)

 「五輪なんて斉藤先生のプレッシャーに比べれば、屁の突っ張りにもなりません。高校の時、世田谷学園に勝ったときの方がうれしかった」

 ◆福田元首相の辞任表明後(同9月)

 「握手した時点で(辞任は)うすうす感じていた。以心伝心で『ちょっと待てよ』と送ったんですが」

 ◆故郷の大阪市役所訪問時(同9月)

 「(強くなった理由について)もともと強かったから分からない。練習しなくても強い。ライオンやトラがウサギを狩る練習をしないのと同じ」

 ◆UFC入りを目指し米国、ブラジルへの武者修行から一時帰国し(09年5月)「柔道をやめるころに、(国士舘大総監督の)川野先生に『野武士みたいだから、師を持たない方がいいかもしれないよ』って言われたんです。(ブラジルに行き)僕も宮本武蔵のように師は持たないと決めた」

 ◆米国柔道代表入りを目指し参加した全米体重別選手権で(今年5月)「米国代表で、リオ五輪で、金メダルを取って、プロ柔道をやる」