亀田3兄弟の父史郎氏(44)が3日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)を電撃訪問した。3月27日のWBC世界フライ級王座統一戦(亀田興毅-ポンサクレック)後、採点内容を不服として控室で関係者らをどう喝するなどした問題について、JBC安河内剛事務局長(48)に「申し訳ありませんでした」と謝罪した。また、6日に行われる東日本ボクシング協会の緊急理事会にも、謝罪のために出席することが明らかになった。

 どう喝騒動から1週間後、史郎氏が突然動いた。午後1時前、亀田ジムの五十嵐会長が安河内事務局長に連絡を入れた。3時間後の午後3時57分、史郎氏は黒のスーツにネクタイ姿で、五十嵐会長と日本プロボクシング協会顧問も務める新日本木村ジムの木村会長とともにJBCを訪問。安河内事務局長によると史郎氏は神妙な面持ちで、「感情を抑えられなかった。ああいうことになってしまって、申し訳ありませんでした」と頭を下げて謝罪したという。

 3分後、父史郎氏は険しい表情で退出した。報道陣の問いかけには無言を貫いた。五十嵐会長は「今日は謝罪に来ただけなので、すみません」と語り、木村会長は「ああいう事件を起こしたおわびを入れた。本人も反省している。ボクシング界をこれだけ騒がせたわけだから」と、この日の謝罪訪問の意図を説明した。

 今回の騒動に関しては、2日に亀田側の言い分も考慮して処分を検討するよう求める上申書を、亀田ジムがJBCに提出した。その翌日の謝罪訪問に、安河内事務局長は「素直に受け入れて、事実を倫理委員会に伝えます」と話しつつ「あったから結論にどうこうということはない」と、慎重な態度も崩さなかった。また、上申書の内容については「細かなところはまで見ていないが、彼らはそういう言い分を持っているんだなと分かった。ただ、自分としては(試合当日に)十分説明したつもりです」と話した。

 史郎氏は、6日に予定される東日本協会の緊急理事会にも、謝罪のために出席する予定。JBCの倫理委員会は、早くて7日にも行われる。今回の電撃謝罪が史郎氏らの今後の処遇にどんな影響を与えるのか。動向から目が離せない。