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秋山が完全アウエーで「ヌルヌル復帰」
秋山成勲(32=フリー)が覚悟を決めて1年ぶりの国内復帰戦に出陣する。「やれんのか! 大晦日! 2007」(さいたまスーパーアリーナ)の前日会見が30日、東京・新宿駅前で行われた。三崎和雄(31)戦で1年ぶりの国内リングに登場する秋山には約7000人の観衆から大ブーイングが巻き起こった。昨年大みそかの桜庭戦で全身にクリームを塗布して無期限出場停止処分を受けた。大会当日もファンから厳しい目がそそがれる完全アウエーの中での戦いになる。
新宿駅東口前が騒然となった。約7000人のファンが集まった「やれんのか-」の前日会見。秋山が壇上に上がった途端、大ブーイングが巻き起こった。ファンは昨年大みそかの桜庭戦での不祥事を忘れてはいない。中には「ヌルヌル!」などと怒声を浴びせる人までいた。
対戦相手の三崎には対照的な反応が起きた。秋山の早期復帰に反対の姿勢を示した男に共感するかのような大歓声が上がる。三崎が「皆さんもこの日を待ち望んでいた。1人の男とつぶし合います」とあおるように宣言すると、ファンから「いてもうたれ」と激しい大阪弁が飛んだ。
秋山は今年10月、HERO’s韓国大会で、強豪カーンを倒して、実戦復帰を果たした。だが、国内ファンの声は想像以上に厳しかった。格闘技界の「大連立」によりHERO’sの王者としてPRIDE王者の三崎に挑む。場所はPRIDEの聖地さいたまスーパーアリーナ。まさに完全アウエー状態で、当日はこの日の3倍以上の約2万5000人以上からブーイングを浴びせられる。
もっとも、秋山自身はまったく動じていなかった。この日は、サッカーのカズのような白のハット、元日本代表の中田英寿氏のような長いマフラーと、人一倍目立つ、イタリア風ファッションで身を固めた。「みんな地味な格好だと思ったので、派手にいこうと思った」と自己流を貫いた。
昨年大みそかの不祥事から逆風に耐えた。不注意では済まされない過ちに、バッシングの中、頭を下げ、反省の日々を過ごした。禁止されている試合直前こそ塗らないが、日常生活ではいまだにクリームを使い続けている。それは乾燥肌のケアのためで、あくまでベストコンディションを保つための格闘家としてのこだわりだ。
祖国韓国で閉ざされた柔道世界一の道。その後は総合格闘技の世界だけで、勝利だけを追い求め続けている。今は何を言われても、正々堂々とリングで結果を出すしかない。「(ブーイングは)仕方ない。すべて受け入れます」。ニヤリと笑った表情には、みそぎの勝利で、ブーイングを歓声に変える覚悟が浮かんでいた。【田口潤】
[2007年12月31日8時26分 紙面から]
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