左膝のけがを抱えて、どんな相撲を取るのか。注目を集めた一番で、西前頭9枚目の遠藤(24=追手風)は残念ながら、抵抗することができなかった。
立ち合いこそ、東前頭10枚目の勢(28=伊勢ノ海)に勢いよく踏み込んだ。だが、押されて後退すると、いなしに足が出ない。最後は突き落とされて両手をばったりつけた。直後、左膝をかばうようにゆっくりと転がった。不自然なしぐさが、状態の悪さを物語っていた。
待ちに待った大銀杏(おおいちょう)を結って迎えた夏場所。両国国技館には遠藤のお姫さま抱っこのパネルも、従来のざんばら、ちょんまげに加えて、新しい大銀杏の3バージョンが並べられ、多くの人が顔を入れて楽しんだ。幕内土俵入りでは、大歓声を浴びた。支度部屋ではあらゆる問いかけに無言を貫いたが、帰り際に「声援が力になったか」と問われると「そうですね」と小声で答えた。
当初、休場させる方向で考えていた師匠の追手風親方(元前頭大翔山)は「(本人が)出ると決めた以上、仕方ない。後は15日間持つか、何番勝つか…。やらないと分からないです」と祈る気持ちを吐露。残り14日間が、長く感じられそうだ。

