今日1日に60歳の誕生日を迎える九重親方(元横綱千代の富士)の還暦土俵入りが5月31日、両国国技館で開かれた。現役引退の91年5月以来、赤い綱を締めて24年ぶりの土俵入り。この日に備えジムで筋トレを重ね、体重も現役時から約10キロ減の117キロと「ウルフ」の異名をとった、全盛時と変わらぬ筋肉美を披露した。アントニオ猪木氏、レスリング吉田沙保里、ボクシング亀田興毅ら約1200人が見守る中での雲竜型。太刀持ちに白鵬、露払いに日馬富士と、極めて異例ともいえる現役横綱を従え「目いっぱい頑張った」と無事に務めあげた。

 過去に大鵬、北の湖の還暦土俵入りでも露払い、太刀持ちを務め、この日が3度目。「それぞれピリッとくるものがあるし現役時代を思い出すね。横綱を経験した人だけが出来るセレモニー。健康で良かった。感無量」と笑みを浮かべた。