新大関照ノ富士(23=伊勢ケ浜)が10勝目を挙げた。関脇逸ノ城(22=湊)との立ち合いで押し込まれるも、がっぷり四つから腰を振って上手を切り小手投げ。

 「立ち合いの時、考えちゃった。もろ差しで入ってみたかった。そしたら中途半端になっちゃった」と反省もしつつ、「いろいろ試してみないと」と、2場所連続で水入りの大相撲を演じたこともあるモンゴルの2学年後輩に完勝した。

 支度部屋では横綱鶴竜(29=井筒)の敗戦を見届け、逆転優勝の可能性もわずかながら残した。だが他力であることは変わらず「(14日目で)白鵬横綱が勝ったら、もうないな」と、目標にしていた「千秋楽まで優勝争い」の行方を気にしていた。