新十両の西12枚目御嶽海(22=出羽海)が、千秋楽を前に優勝を決めた。同9枚目の錦木(24=伊勢ノ海)との立ち合いで1度突っかけた後、左に変化して上手出し投げで11勝目。

 「いいフェイントになったかなと思って」と、冷静に白星をたぐり寄せた。1差の東4枚目朝赤龍(33=高砂)が敗れるのを支度部屋で見届け、優勝が決まると「微妙です。運が良かった」と、淡々と振り返った。

 新十両Vは昨年夏場所の逸ノ城(22=湊)以来。入門3場所目での快挙に「スタミナとか、力もちょっとだけついたかな」と成長を実感した。一方で、勝ち越しの懸かった8日目の千代皇(24=九重)も変化して勝利。10日目の常幸龍(26=木瀬)戦で口から流血してからは、得意の突き押しも影をひそめ「自分の相撲が取れていないのは反省点。精神面もそう。心技体ですね」と、課題も口にした。