大相撲秋場所(11日初日、東京・両国国技館)の横綱審議委員会(横審)による稽古総見が2日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われ、3場所連続で綱とりの大関稀勢の里(30=田子ノ浦)に厳しい声が飛んだ。稽古終盤、大関陣の申し合い後に横綱日馬富士から指名されると、なすすべなく8戦全敗。何度も転がされ、力なく土俵を割る姿に、まるで気合を入れられるように駄目押しも食らった。名古屋場所で痛めた右足を気にするなど計2勝10敗。それでも「いい稽古できましたよ」と答えた。

 だが、横審は黙っていなかった。守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は「ダメですね。稽古で勝てないなら本番でも勝てない。(綱とりは)非常に難しい。日馬富士は諦めさせるために、あれだけやったんじゃないですか。連続優勝するかもしれませんね」と酷評。さらに「大変不満でした。横審のための稽古なのに、あれでは横審に失礼。あまり期待はできない」とまくしたてた。

 稀勢の里は修正点について「時間があるから分かってますよ」と言った。残り8日。今日3日からは二所ノ関一門の連合稽古も始まる。「しっかり調整して、いい状態にしたい」。周囲を黙らせるためにも、結果で示すしかない。【桑原亮】