綱とりを目指す大関稀勢の里(30=田子ノ浦)が前頭2枚目栃ノ心(28=春日野)に渡し込みで敗れ、早くも2敗目を喫した。立ち合いの変化を何とか残したものの、休まず押し込まれ、最後は左を差されながら右ひざの裏を押さえられて土俵を割った。綱とりが厳しくなってきた。

 横綱昇進後初の連覇を目指す日馬富士(32=伊勢ケ浜)は前頭筆頭隠岐の海(31=八角)に寄り倒されて土がついた。隠岐の海は連日の金星で3連勝とした。

 2連敗していた横綱鶴竜(31=井筒)は前頭筆頭嘉風(34=尾車)との激しい押し相撲の末に押し倒しで勝ち、初日を出した。

 かど番の大関豪栄道(30=境川)は小結栃煌山(29=春日野)に押し込まれながら逆転の首投げで3連勝を飾った。

 同じくかど番の琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)は新関脇の高安(26=田子ノ浦)の右かち上げで出足を止められ、慌ててでたところをはたき込まれて初黒星を喫した。

 大関照ノ富士(24=伊勢ケ浜)は前頭2枚目正代(24=時津風)の左上手を引いて寄り切り2連勝とした。

 人気力士の前頭14枚目遠藤(25=追手風)は同15枚目徳勝龍(30=木瀬)を寄り切って2勝1敗となった。

 十両では、注目の筆頭宇良(24=木瀬)が4枚目千代大龍(27=九重)にはたき込まれて1敗目を喫した。夏場所で負ったアキレス腱(けん)断裂から復活を目指す、休場明けの関取最年長37歳の10枚目安美錦(伊勢ケ浜)は13枚目(26=旭大星)に押し出されて1勝2敗となった。