2本差されて力任せの寄り、逆転を狙った右からの投げも隠岐の海を呼び込むだけだった。

 白鵬不在で本命の2文字を背負った横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が、背中からバッタリ倒れた。「そんなに焦ったわけではなかった」と話すように、相手の巻きかえで出るのは定石通り。その寄りで「(相手が)出るかなと思ったけど残してきたから流れで」と出した投げも自然の流れ。それでも「勝った人が強い」と潔く負けを認めた。あしき予兆か。支度部屋で「これで何場所連続で3日目に負けた?」と逆取材。「4場所」と返され「最近多い。何でか…」とポツリ。金星配給は29個目(千代の富士と並ぶワースト10位タイ)だが3日目は8個と最多。「勝負はまだ。全然始まったばかりですよ」と切り替えを言い聞かせた。