大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が優勝争いで単独トップに立った。ただ、大関復帰を目指し真っ向勝負を挑んできた琴奨菊に対し、立ち合いで右に変わっての勝利。館内では「勝負しろよ」「取り直せ」と怒号が飛び、騒然となった。

 照ノ富士が突っかけて待ったとなり、2度目の立ち合いだった。厳しい声を浴びた大関は「その(待ったの)時に何か気持ちが…。一度(変化すると)決めたら迷ったらあかん」と13勝目を解説した。

 千秋楽は手負いの稀勢の里と当たる。勝てば23歳だった2年前の夏場所以来、2度目の優勝が決まる。来場所の綱とりまで見えてくるが、昇進を預かる日本相撲協会審判部の二所ノ関部長(元大関若嶋津)は「規定はそうだが、内容もある」と慎重だった。