大相撲名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)を新大関として臨む栃ノ心(30=春日野)が30日、約1週間後の初日に向けて愛知県春日井市内の部屋で汗を流した。

 約30分ほど体をほぐした後、東前頭13枚目の栃煌山(31)と連続17番の三番稽古。左の上手は前まわしを引いて浅くつかむイメージで取り、右は差し勝てなくても、おっつけてこじ入れるなど得意の形を実践。一方で栃煌山の押しにもぐられ、苦し紛れに引いてしまう一番も。師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)から「それが一番ダメ」と注意される場面もあったが、11勝6敗とまずまずの結果だった。

 「立ち合いで押されないことだね。焦って引きたくなるから」と反省材料を探す一方で、手首の痛みなど懸念されるコンディションは「少しずつ良くなってるよ。痛みも薄れて、暑さも大丈夫。初日まで1週間あるしね」と焦りはない様子だった。

 稽古後は、慌ただしく身支度して名古屋市内の熱田神宮へ。八角理事長(元横綱北勝海)や審判部の幹部、横綱と大関が出席する、名古屋場所前恒例の参拝(横綱は土俵入りも)に大関として参加。あらためて大関の自覚を胸に刻んだようだ。