歌手和田アキ子らが所属する大手芸能事務所「ホリプロ」が、創業50周年記念事業の一環として映画「インシテミル」(中田秀夫監督、今秋公開)を製作し、主演8人に藤原竜也や綾瀬はるから、所属俳優を起用することが17日、分かった。

 藤原、綾瀬のほか、阿部力、石原さとみ、片平なぎさ、北大路欣也、武田真治、平山あやが主演する。同事務所は、構想に2年もかけ「全員が主役級の役者」。タレント数250人を超す大手事務所ならではの豪華な組み合わせに挑戦したという。

 キャストの中でも、所属歴が35年目となる最長の片平は「創業50周年の記念にと、それぞれに主演を張っている後輩の俳優たちが映画を作ることになりました。非力ながら、人生50周年を迎えた私も参加させていただくこととなり、とてもワクワクしてます。単なるお祭り映画に終わらぬよう、みんなで力を合わせ魅力的な作品を50年を支えてくださった皆様にお届けしたい」と意気込んでいる。

 原作は、作家米沢穂信氏が07年に発表した同名小説。時給11万2000円という怪しい求人広告を見て集まった男女らは、殺人凶器を渡され館の地階に閉じ込められるが、次々に謎の死を遂げていく…という心理サスペンス。撮影は3~4月にかけて行われる。

 同事務所は過去にも創業記念に映画を製作した。40周年記念には、藤原竜也主演「仮面学園」と深田恭子主演「死者の学園祭」の2作品。昨年12月公開の「ウルルの森の物語」も50周年記念事業の1つだが、主役級俳優8人が同時出演するのは初。堀義貴社長が「主役が100人いる会社にしたい」という目標を掲げていることもあり、50年の功績を示す作品が仕上がりそうだ。