さわやかエロ…ひと言で表現するなら、これしかない。思春期の男子が悶々(もんもん)と妄想し、爆発寸前の性欲をパンチラ、オナニーシーンの連続でコミカルに描く。男子は笑えるポイント満載だが、女子にも見るべきポイントがあると言うのは、パンチラシーンを演じた真野恵里菜(24)だ。

 「下ネタで盛り上がる男子に拒否反応…というか意味が分からなかった。(出演して)男子の青春はこれなんだと(理解できた)」

 PG12(小学生には助言・指導が必要)指定作品だが、思春期に突入した男子のエロ妄想が理解できない…という中学生以上の女子にもお勧めの1本だろう。

 園子温監督が、放送コード限界までエロを追求して話題となった13年のテレビ東京系ドラマを映画化した。今年5本目の映画の園監督は「最近には珍しいくらい張り切ってエッチにした」と言うが、劇場公開を意識してかエロはソフトだ。

 そのエロを補完するのが動画配信サービスdTVオリジナルドラマ「-~欲望だらけのラブ・ウォーズ~」だ。昨今、映画公開に併せてスピンオフドラマを配信するケースが多いが、映画なみの濃い内容。映画の楽しみ方を広げる、新たな可能性を見た思いだった。【村上幸将】

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