今、アメリカのメディアで最も取り上げられているカーダシアン一家。彼らは俳優でも歌手でもないのに、これほど注目を浴びているのはなぜ?

 実は、彼らが有名になったのは一家の母、クリス・ジェナー(59)の戦略にありそう。

 カーダシアン一家が有名になったのは、2007年に放送が開始されたリアリティー番組「Keeping Up with Kardashians」で彼らの破天荒な生活を公開したのが大きなきっかけ。この番組では彼らのセレブな日常を追っており、一家の私生活が赤裸々に披露されている。これと言った理由はなく、注目を浴びることで有名になったカーダシアン一家は芸能界の中では攻撃されることも多いが、この番組がきっかけで知名度をぐっと上げた。

 そもそも番組のプロデューサーは、クリス・ジェナー。彼女は再婚しているため、父親の違う年の離れた子供たちが6人いる。彼らの生活を追ったら面白くなるだろうと見込んだクリスは、同じくこの番組のプロデューサーであるライアン・シークレット(40)の番組制作会社にリアリティー番組の制作を提案し、現在シーズン10が放送されるほどのロングヒット番組となった。

 カーダシアン一家の中で最も有名なのは次女のキム・カーダシアン(34)。彼女は、元恋人である歌手のレイ・ジェイ(34)とのセックステープが流失したことで一躍有名に。通常ならスキャンダルでキャリアに傷を負うほどの事件だが、クリスはこの一件さえも逆手にとったよう。米「ニューヨーク・タイムズ」紙の記者、ギニア・ベラファンテによると「クリスは母親としてはキムのことを心配していたが、彼女のマネジャーとしてはいいネタだと思っていた」とか。キムだけではなく、他の子どもたちのプロデューサーでもあるクリスは次々に娘たちを有名にした。

 現在はリアリティーショーだけの活躍では収まらず、最初の夫との娘であるコートニー(36)、キム、クロエ・カーダシアン(30)は姉妹でメーキャップラインをもっている。2番目の夫との間の娘であるケンダル・ジェナー(19)は、今やCHANEL(シャネル)やMarc Jacobs(マーク・ジェイコブス)のランウエーで活躍するほどの人気モデルになった。妹のカイリー・ジェナー(17)も、彼女のように唇を太くする「カイリー・ジェナー・チャレンジ」が全米で流行するほど影響力がある。

 しかし、こうした娘たちの活躍の裏で彼女たちのサポートをしているのは、母でありマネジャーであるクリスであるようだ。ニューヨーク・タイムズによると、娘たちは母親の指示によって何をするか決めているそう。

 彼女は「たくさんの人がいいアイデアや夢を持っているのは確かだけど、欲しいもののために本当にたくさんの努力をしなければそれがかなうことはないわ」と語っている。どうやら、カーダシアン一家は“注目を浴びることで有名になっている”わけではなく、クリスの策略や影での努力によって注目を浴びる存在になったようである。【ハリウッドニュース編集部】