ファッショントレンドと言えば、すぐに変わっていくイメージを抱いている人も多いのでは?

 確かに、雑誌に掲載され始め、店頭に服が並び、店先から服がなくなるまでの期間は短いが、その裏ではデザイナーだけでなく、さまざまな専門家が長い月日をかけてトレンドを生み出している。彼らは実際に、どのような流れでトレンドをつくっているのだろうか。

 ■各分野の専門家が集まる(2年前)

 トレンドの構想が始まるのは、実際に店頭に服が並ぶ約2年前。この時世界中から歴史家、文化人類学者、社会学者などをはじめとした各分野の専門家がロンドンに集まり、話し合いが行われる。そこで、自分たちが行ったリサーチや発見したことについて発表し合って、次にアートの分野で何が起こるのかを予測する。

 ■素材、色のリサーチ

 専門家が話し合いをしているのと同時進行で、どの素材・色が流行るか、というリサーチが別の専門家のもとで行われる。

 ■トレンドが決定する(1年9カ月前)

 トレンドが決定し、デザイナーたちに紹介されるのがこの段階。初期段階で話し合われた結果をもとに、トレンドの情報が専門家からデザイナーへと受け渡される。

 ■ファッション業界に紹介される(1年4カ月前)

 ここで、ようやくトレンドが形になる。もし、このトレンドが服になったらどうなるのだろうか?とファッション業界全体で構想が始まる。デザイナーだけでなく、バイヤーや洋服の製造業者、小売業者も注目しだす。

 ■トレンドがランウエーにて紹介される(半年前)

 半年後のシーズントレンドが、ランウエーにて紹介される。流行に敏感なファッショニスタは、この段階でトレンドを取り入れ始める。

 ■メディアやファッショニスタによってトレンドが広められていく(3カ月前)

 ランウエーのあと、雑誌やウェブなどのメディアを通し、徐々に世間にも広められていく。

 ■店頭に洋服が並ぶ

 ようやく服が店先に並ぶ。

 ファッショントレンドと言っても、関わっているのはデザイナーだけではない。洋服が店先に並ぶまで、さまざまな工程があるようだ。ちなみに、先日開催されていたニューヨーク・ファッション・ウイークやロンドン・ファッション・ウイークで、トレンドを探してみるのもおもしろいかも?【ハリウッドニュース編集部】