男女4人組バンド「ゲスの極み乙女。」が、大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場することが21日、分かった。この日までに内定した。10~20代を中心に絶大な人気を誇る同バンドは昨年4月デビュー。この1年半、快進撃を続けてきた。昨年8月発売の初シングル「猟奇的なキスを私にして」は、いきなり壇蜜主演テレビ東京系連続ドラマの主題歌に起用された。その後、ポップでキャッチーな楽曲が次々と連ドラや映画、CMに起用された。

 知名度を全国区に押し上げたのは今年春。2枚目のシングル「私以外私じゃないの」(今年4月発売)は、「コカ・コーラ」ネームボトルキャンペーンCM曲としてお茶の間に浸透した。さらに5月、甘利明経済再生担当相がマイナンバー制度のPR会見で、突然歌い出した。「私以外私じゃないの あたりまえだけどね だ・か・ら マイナンバーカード」。「私以外-」の人気を受けた甘利氏の替え歌で、音楽ファン以外にも一気に認知された。

 ある関係者は「この1年の活躍は目を見張るものがある。大臣が会見で替え歌を歌ったのも、それだけ楽曲が全国区だという証しです」と人気、実力とも高く評価する。同局は特に10~20代を中心とした視聴者獲得に向けて、同バンドに大きな期待を寄せている。

 ◆ゲスの極み乙女。 ボーカル兼ギター川谷絵音(26)ベース休日課長(28)キーボードちゃんMARI(28)ドラムほな・いこか(26)の4人で12年5月結成。昨年4月ミニアルバム「みんなノーマル」でメジャーデビュー。敬遠しそうなバンド名とポップなメロディーや訴えかける歌詞のギャップが魅力。楽曲は川谷が作詞、作曲を担当。「私以外-」は日本レコード大賞優秀作品賞に選出。