第89回キネマ旬報ベスト・テン表彰式が13日、都内の文京シビックホールで行われた。

 「母と暮せば」(山田洋次監督)で主演男優賞を受賞した、嵐の二宮和也(32)は「僕はこの映画を1月20日に、映画館に見に行きまして…ちょうどサービスデーだったので、1100円で見てしまって」と、庶民的な一面をのぞかせた。

 その上で「すごく、いい映画でした。いろいろ、思うことはたくさんありますし、自分がこの作品に出る役割は、日ごろ、応援してくださっている若い方に、戦争というものをあらためて学んでいただく、1つのきっかけになればいいなという責務が自分にはありましたので、ちょっとでもかなったんではないかなと。それと同時に、こういうすばらしい賞をいただけたのではないかと思います」とあいさつした。

 二宮は、キネマ旬報ベスト・テンを発表した、同誌の2月下旬号の表紙を飾る写真を、「岸辺の旅」(黒沢清監督)「寄生獣 完結編」で主演女優賞を受賞した深津絵里(43)と2ショットで撮影した。

 撮影時の様子について聞かれ、二宮は「お芝居とか作品でご一緒する機会がない中、いきなりお会いしたので、本物だっ!! と思いました」と言い、笑った。

 深津も「あぁ…ニノだぁ、って(思った)」と笑みを返した。主演男、女優の2ショット写真を掲載する表紙は、年によっては、受賞者が多忙のため、合成写真が使われるケースもあるというが、今回は二宮と深津が一緒に撮り下ろしで撮影したという。

 二宮は「いい感じのところを、自然に撮っていただきまして」、深津は「あっという間に終わりました」と振り返った。