山田洋次監督(84)の映画最新作「家族はつらいよ」の大ヒットを記念したトークショーが20日、東京・二子玉川の109シネマズ二子玉川で行われ、老夫婦役で共演した橋爪功(74)と吉行和子(80)が出席した。

 観客動員数が50万人を突破しており、18億円を記録した山田監督の「東京家族」に匹敵するヒットが期待されている。2人はこの日、東京・南町田でもトークイベントに出席したが、東名高速の事故の影響で周辺交通が大渋滞。橋爪は慌てて車を降り、電車に乗り換えたという。「東急田園都市線に乗って、青葉台から電車でギリギリに着きました。東急電鉄さんにはお世話になりました」。映画が同線沿線で撮影されたこともあり、何度も頭を下げて感謝していた。二子玉川への移動は、吉行と2人で電車移動したという。

 橋爪と吉行は、夫婦役では5度目の共演。山田監督作品では、「東京家族」に次ぐ夫婦役を演じた。橋爪に熟年離婚を迫るという妻を演じた吉行は「『東京家族』でも夫婦をやったんですけど、前回は2歩、3歩下がった妻。今度は思いの丈を言うので、すごくストレス解消になった。いい思い出になりました」と振り返った。

 「現場で困った人」を聞かれた吉行は、愛犬トトの名を挙げた。「犬のトト。あいつは監督のことが分かってない」と、自由気ままに演技? する愛犬にいちゃもんを付けた。監督への注文を聞かれた橋爪は「監督は童顔なんだけど、考え事をしているときは、妙に不機嫌に映る。あれをどうにかして。監督と家が近いから、ピンポンダッシュでもしてやろうかと」と、いたずら心をのぞかせて笑いを誘っていた。