21日にミネソタ州にある自宅兼スタジオで急死した歌手プリンスさんが、麻薬系の鎮静剤ディラウディッドとフェンタニルパッチの依存症だった可能性が取りざたされている。

 過去25年に渡ってプリンスさんに処方薬を調達してきたと言う薬物ディーラーが、多い時には1回に4万ドルを使うこともあったと英デイリー・メール紙に語ったもの。映画「パープル・レイン」を撮影していた1984年に初めてプリンスさんに会った時はすでに鎮痛剤を多用しており、「限度を超えた量を服用することもあった」とコメント。薬物に大金を使っていたと語っている。

 「彼はとても臆病で、周りに人が5人いるだけでびくびくしてしまうような性格だった。人と会って話したり、ステージに立つのが怖かったから、落ち着かせるために薬物に手を出したのだと思う」と語り、2007年にスーパーボウルのハーフタイムショーに出演した際にも直前に大量の薬物を購入していたと明かした。

 一方、プリンスさんの妹タイカ・ネルソンさんの夫モーリース・フィリップ氏が、プリンスさんはエレベーターの中で発見されるまで154時間もの間睡眠を取っていなかったと新たに証言。複数の薬を同時に服用したことで、過度の覚醒作用が起きた可能性もあると米メディアでは伝えている。プリンスさんの死因は捜査中のため発表されていないが、15日に薬物の過剰摂取で病院に運ばれ治療を受けていたと芸能情報サイトTMZは 報じている。 (ロサンゼルス=千歳香奈子)