来年1月27日に読売テレビ「かんさい情報ネットten.」(月~金曜、午後4時47分)を降板する同局の清水健アナウンサー(40)が26日夜、大阪市内で会見し、昨年2月に乳がんで亡くなった妻の奈緒さん(享年29)は「怒っていると思う」と、涙ながらに語った。

 清水アナは、愛妻を亡くした後、長男(2)を育てながら、夕方の帯報道番組キャスターを継続してきた。奈緒さんと知り合ったのも同番組で「妻は(闘病中にも)テレビに出ている僕を応援してくれていた」とし、降板は「悩みに悩んで、決意が行ったり来たりしながら決めた」と明かした。

 一方で、体重も20キロ近く落ち「息子の前で心から笑えていない僕がいた。息子も将来は僕の決断を分かってくれると思う」と、手で涙をぬぐいながら、言葉を続けた。

 「心も体もギリギリのところにきている。会社とも相談を重ね、tenの降板は僕にとって退社。理解してもらった」

 現在は来年1月末の退社準備も進めている。清水アナは今年10月以降、がん撲滅や入院施設の改善、難病支援に取り組む事業を手がけ、その活動のために立ち上げた「一般社団法人清水健基金」をもとに、講演活動も続けてきた。

 「僕の話を聞いて、泣いてくれる人、基金も軌道にのり始めて、もう、妻のときみたいに後悔したくなかった。月曜から金曜までの生放送をもっていては、専念できない。今しかなかった。僕のわがままを聞いてくれて感謝しています」

 局側やスタッフ、視聴者に向けて、感謝の言葉を続けた。また、堺市長選への出馬なども取りざたされてきた経緯があるが、これについては「僕の頭の中にない。(出て欲しいとの声も)僕自身聞いていなし、しんどい話」と完全否定した。