歌舞伎俳優市川海老蔵(39)の妻で、乳がん闘病中のフリーアナウンサー小林麻央(34)が9日、日本テレビ系「市川海老蔵に、ござりまする」に出演した。昨年6月のがん公表以来、テレビ出演は初めて。

 インタビューは今月4日、入院中の病室で行われた。ショートヘアのウイッグを着けた麻央は、笑顔で、時折涙ぐみながらしっかりと応じた。

 麻央は、13年に海老蔵の父市川団十郎さんが亡くなって以降、海老蔵に孤独を感じることが多くなったという。しかし自分が病気をしたことで、悲しみや苦しみが想像できるようになったとし「病気をして得たものの1つ。そう思うと、試練を乗り越えられた時に、病気をする前よりちょっといいパートナーになれるんじゃないか。役者市川海老蔵を、パートナーとして支えられるチャンスを神様ください、といつも思う」と涙をこぼした。

 海老蔵には「心の持ちよう」を教えてもらっているという麻央。「私が持っているものさしとは違うものさしで物事を教えてくれる。病気になる前は『何、訳分かんないこと言っちゃって』と思うこともあったんですが、病気をしてからはありがたい。主人と結婚したからこうやって生きていられる。そうじゃなかったら心が死んじゃっていた。すごく感謝してます」。

 番組終了後、海老蔵はブログで「私もマオのインタビューで涙しました。『市川海老蔵を支えるチャンスを私に神様ください』っておいおい、だめだよ、それ! なんということをいうの!? なんて人なんだろう」と記した。同番組で海老蔵は「今だから言えるけど、今年(16年)の夏はだめだと思った。手術できるとは思わなかった」と厳しい状況だったことも明かした。