歌手谷村新司(68)が8日、東京・国立劇場で会見を開き、今年6月1日に、中国・上海大劇院でコンサートを行うことを発表した。

 12年に北京などで日本と中国の国交正常化40周年を記念したコンサートを開催予定だったが、当時、日本の尖閣諸島の国有化問題などが原因で延期となっていた。

 81年でアリスとして公演を行って以来、中国とは縁があり、04年からは上海音楽院の教授を務めたこともあった。

 谷村は「両国関係者の尽力のおかげで開催できることになりました。生徒たちとの再会も楽しみで、6月1日は中国ではこどもの日なので、子供たちと一緒にできることも考えている。楽しみにしてほしい」と笑顔を見せた。

 今秋以降は、北京でのコンサート開催も目指していることを明かし「またどんな新しい出会いがあるか楽しみ。国と国の動きは、ここ10年、20年でいろいろな変化が起きてきた。国は人が作っていて、人と人のつながりがすべてとずっと思い続けている。歌を一緒に歌ったり、愛するのはどんな瞬間でも1つになれると体験できているし、歌は大切だと思っています」。

 また、出席した在日中国大使館の陳諍文化参事官も「今年は国交正常化45周年で、谷村さんのデビュー45周年と一緒で、特別な意味があると思っています。谷村さんの曲は中国でもかなり流行っていますし、中国バージョンになっている曲もたくさんあって、ファンはもちろん、一般の民衆も大喜びだと思う」と話した。