例年以上の集まりとなった宝塚音楽学校の本科生、予科生計80人による「すみれ募金」活動は21日、兵庫・宝塚大劇場のゲート前で行われ、のべ約2時間の活動を終えた後、2年目の本科生代表4人が取材に応じた。

 本科生の出野上渚さんは、大劇場収容とほぼ同等の約3000人の募金協力を得て「たくさんの愛をいただきました」と、笑顔を浮かべて、協力に感謝した。

 同募金は毎年5月恒例で、音楽学校の恒例行事。今春に入学した1年目の予科生にとっては、4月の故小林一三氏の墓参に続き、2回目の課外行事になる。2年目の本科生にとっては、上級生になって初めて、人前に立つ場でもあり、山口真由さんは「暑い中、たくさんの方に足をお運びいただき、たいへん感動しました」と、話した。

 募金活動は、昨年から、小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子供や家族の支援に役立てられるようになり、この日集まった121万7214円は、「公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金」に寄付される。

 今年は後輩の1年目、予科生に松岡修造の娘、松岡恵さんがいることもあって、例年以上に注目を集めた。大劇場関係者の中には「人出は例年の4割増ぐらいではないか」と話す者もおり、警備も昨年比倍以上に強化し、報道も20社以上が集まった。

 音楽学校は「普段、入学式などに取材にお越しではない週刊誌の方からも取材の申し込みがあった」と話しており、劇場周辺がファンで埋め尽くされるトップスターのサヨナラ公演千秋楽並みの混雑だった。

 その中で、募金活動を無事終えた吉村里紗さん、石田日向子さんは「私たちも温かい気持ちになりました」と話していた。