著名クリエイターからセクハラ・パワハラを受けていたことを明かした作家でブロガーの「はあちゅう」こと伊藤春香さんが、被害を告発した側への批判について思いをつづった。

 はあちゅうさんは09年に入社した「電通」で、上司だったクリエイティブ・ディレクターからハラスメントを受けていたことを告発。その記事が17日にニュースサイトに掲載され、大きな反響を呼んだ。

 はあちゅうさんは記事公開後に自身のブログを更新。告発までにはさまざまな葛藤があったことを明かすとともに「これ以上、過去の苦しかった体験を繰り返し語りたくないというのが本音です」と辛い胸中を吐露した。

 また、自身と同じようにセクハラ・パワハラの被害をSNSで訴えた女性が批判を受けてしまったという。「コメント欄はその女性の、普段のSNSでの気軽な発言、被害とは全く関係ない言動を咎める内容でした。被害者であるなら品行方正を貫き、常に被害者としてだけ生きろ、という認識のある方がいるとしたら残念に思います。こういった証言をしたからといって、今後、公の場で被害者としてしか振舞えないのもおかしな話です」と嘆き、「セクハラ被害を告発するかどうか迷っている人が一番恐れるのは平穏な日常が奪われてしまうことのように思います」と、告発の妨げとなる問題点についてつづった。